勝手に介入されたら苛立つ
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子どもに限らず、大人の方も、仕事中に
「ちょっとすぐに来てください」と呼ばれたら、
「ちょっと待って。ここまで終わったら行くから」と
答える経験は誰にでもあることだと思います。
同じように、子どもにだって、今すぐに
というにというわけにいかない状況があります。
特に、成長という自然のプログラムに従って、
自然が命じる作業や行動中には、絶対に中断できないものなのです。
大人がその事を知っていないと、いつまで続けるの?
もうそれはいいから、次にはこれをしてみたら?
いい加減にしなさい!など、
こどもにやめさせたり、強制したりします。
大人がそのように、いつも「活動のサイクル」を中断されていると、
子どもの本気で自分の力を出し尽くして最後までやりぬくぞ
という気力をどんどん失っていきます。
大人と同じように子どもにもペースがあり、
コツコツと自分のリズムでじっくり取り組んでいた習慣の子どもも
中断されるとやる気を失っていきます。
大人は、子どもが何かに一生懸命取り組んでいる時は、
子どもは自分の成長のために大事な仕事をしているのだと言い聞かせて、
見守るという習慣を身につけましょう。
モンテッソーリの言葉に
「大人は子どもに対しては命令する権利をもっている暴君のように振舞う」
というものがあります。
誰もが、良い親になろうと心がけていますが、
一番なりたくない親になってしまって何事にも
「はやく、はやく」と急き立ててしまい、
未熟さを子どものせいだと押し付けてしまっている
なんて事はありませんか?
つい急き立ててしまい、声を荒げている大人には、
二つの苛立ちがあります。
一つは、子供が不器用で、何事にもモタモタしていて
出来ない事になります。
もう一つは、子どもがやっていることをなかなかやめなくて、
何度言ってもこちらの話を聞いてくれない、
要求に従ってくれないという事があります。
ごはんの時間なのに来ない、寝る時間がきているのにまだ夢中になっている、
保育園(幼稚園)に行く時間なのに間に合わない、などのケースでは、
親はイライラしてしまうのも無理ないですよね。
このような状態が続くようでは、生活リズムがつかない、
社会の規律に従うことができないのでは、
自分勝手な人間になってしまうのではといった
心配になるかもしれませんが、どのようなケースでも、
簡単に正解を見つけることができないと思う事の方が
大事なのではないでしょうか。
それよりも大人の方が順序を踏まえて、
子どもの中に徐々に「自分で区切りをつける」
判断力と決断力を育てていくことが必要になります。
大人、子どもに限らず、人間は自分の生き方が真に尊重されると、
他の人の生き方をも尊重するようになるといわれています。
これと同じように、子どもは、自分の活動のリズムを大切にしてもらうと、
次第に周囲の生活のリズムに従おうとする意志が育っていくようです。
一人ひとりの子どものリズムと「活動のサイクル」を
まず尊重してあげることが大事になります。
子どもの中には社会の規律やリズムに従うことのできる力がある
ということを信じて待ってあげることができるように努力しましょう。
何もしないで高圧的に命令したりすると、お互いに苛立ったり、
悪影響を及ぼす可能性が高くなります。
必ず何かの原因があって、子どもは本気で怒るのだと考えるべきです。
子どものかんしゃくや反発の原因は、
「活動のサイクル」が中断された、
「自分で選ぶ」事ができなった、
秩序感が乱された、自分でやりたかったのに大人がやってしまった、
などということがあげられます。
モンテッソーリの言葉を知っていれば、
自分の思い通りにならないで泣いているわけではなく、
原因は、上記のようなことを訴えているのかもしれないと
気づくことができるのかもしれません。
「自分で選んだものを」
→「何回も繰り返し」
→「全力を傾け」
→「自ら満足してやめる」
という活動のサイクルは、子どもが自ら見つけた
自分を成長させる仕事なのだと知っていることはとても重要になります。
同じことを繰り返す子どもに対して他の遊びを提供したり、
同じことをしている子どもに、また、それやっているのなど、
ネガティブなことを言ってしまったりするのはやめて、
もっと良い対応や言葉がえをするように大人の方から心がけましょう。
子どもが「自分を成長させる仕事」をしている真っ最中に、
大人が無神経に邪魔したり、介入しないように気をつけましょう。
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