「秩序感」という奇妙な感受性を理解して!

「秩序感」という奇妙な感受性を理解して!
子どもは、1歳頃から3歳頃までに、
奇妙なこだわりが現れますが、
それは「秩序感」という特別の感受性になります。

いつもの場所、いつもの方向、いつも行う順序、など、
子どもはいつもと変らない事を望むようになります。

それは今の自分を取り巻く環境と
その諸関係を覚えることで、
世界における自分の位置づけというものを
把握するために必要なことなのです。

それがわかっている環境では、子どもはまごつかないで、
動いて、目的物に達することができるという事になります。

子どもにとっての秩序とは、物がある場所や、物事の順番、
誰の物かなどという事が定まっているということで、
その場所では目をつぶっていても動き回る事ができますし、
必要な物がすぐに見つかりるという事です。

子どもが安定を得られるためには、
身の回りの細かい所までわかっている必要があります。

ですから、子どもにとっての秩序とは、
基本となる事、当たり前の事に相当します。

「秩序感」の事を大人が知って入れば大事にならなくてもすむのに、
知らないばっかりに必要以上に苦労してしまうという事があります。

逆に、「秩序感」を知っていれば、
これを有効に利用することもできます。

この「秩序感」に気づき、この時期特有の感受性を利用して、
「片付ける」という習慣作りに成功する事ができれば、
将来、口うるさく「ちゃんと片付けなさい」と
叱る事がなくなるのではないでしょうか。

同じ場所、同じ順番、同じ方向、同じ手順などと、
いつも決まっていることで安定し、
知的活動がこれを手がかりとして活発になる乳幼児期には、
「秩序感」を意識した環境整備が必要になります。

秩序の敏感期に、秩序に守られた子どもは、
堅固な土台をもつ建築物のように安定した人格を築くことができる、
とモンテッソーリが言っていますが、それを忠実に守って
モンテッソーリ教育を行っている保育園や幼稚園などでは、
子どもの居場所も教材も棚も、あらゆるところに秩序が
あるように配慮されているようにしていることから、
子どもは心理的に落ち着き、意識して行動する人に
なることができるとされています。

秩序ということは善そのものではありませんが、
善にいたるためには不可欠の道と考える事ができるので、
人生の初期に現われる「秩序感」を大事にすることは、
生涯に影響を及ぼすほど大事なことだとも言われています。

大人が「秩序感」の事を知るかどうかで、
子どもに対するよき援助者になれるかどうかの差が
でてくるとモンテッソーリは考えています。

モンテッソーリは、子どもが大人にはわからない
心の欲求を満足させながら生活したがる、
そしてそんなときにあらわす特殊の感情を識別できるようになると、
よき援助者になれると考えます。

幼児たちは、1歳半から2歳までで、漠然とした形にしろ、
すでに身辺の秩序への欲求をはっきり現します。

それは、特色ある整頓好きの傾向に見えますが、
幼児は乱雑の中で生活することはできないのです。

大人には理解できませんが、幼児期の子どもが
感じる乱雑は苦痛を引き起こし、
やけに泣くか、時には本当の症状を呈しており、
継続的興奮状態という形になって現われます。

幼児は、大人や大きな子どもが全く気にとめない秩序の狂いに気づきます。

秩序感の時期というものは、
生後数ヶ月以内に始まると考えられているので、
周りの大人はよほどの注意を払わなければなりません。