第3回保育士等確保対策検討会

先日の12月4日(金)に第3回保育士等確保対策検討会が行われたようです。

その会議では、待機児童対策として受け皿拡大を進めている状況にも関わらず保育士の求人倍率はどんどん高くなり、保育の担い手の確保は緊急の課題であるという事が認められ、保育士の人材確保や多様な担い手の確保についても盛り込まれ、これまでの対策に加え、 より一層の即効的な対応が必要な状況となっていると判断され、このため、保育における労働力需給対応するよう質を落とさずに、保育士が行う業務ついて要件を一定程度柔軟化することよりの担い手の裾野を拡げるともに、保育士勤務環境改善(就業継続支援)につなげる必要があるという事から、具体的には以下の3つの項目を決めました。

その内容は、
1.朝夕の保育士配置の要件弾力化
2.幼稚園教諭及び小学校等の活用
3.研修代替要員等の加配人における保育士以外の人員配置の弾力化
について、
保育所等おける保育士の採用に間に合うよう、平成27年度中に必要な省令改正等を行い、平成 28年度から事業者の選択により実施できることするとの事です。

なお、原則として保育所等における 保育は、生涯にわたる人間形成の基礎を培う重要なものであり、その専門的知識と技術をもつ保育士が行うであることから、この措置は、あくまで待機児童を解消し、受け皿拡大が一段落するまでの緊急的・時限な対応とするとなっています。

3つの項目の具体的な内容は以下の通りとなっています。

一つ目の項目は、現行の法律で保育園の保育士の数について「保育所一につき二人を下ることはできない」とされていますが、平成28年度以降については、 省令を改正することより各年齢別 で定 める配置基準 により算定される数が2人を下回っており、 かつ朝夕 などの児童が少数である時間帯に限り、1人は保育士 資格を有さない一定の者も活用可能とするという事になります。
これによって保育士の確保が難しく、一日うち2名体制を遵守した勤務シフト作成等の人事管理が困難な状況中、児童少数である時間帯について緊急的に保育士要件の弾力化を行うことより、園児多い日中コアタイム保育士資格者を集中的に配置することが可能なり、所全体でみての質向上につながると考えられています。

二つ目の項目は、保育士と近接する職種である幼稚園教諭、小学校養護を一定範囲内で保育士に代えて活用できるようにして、幼稚園教諭は主に3~5歳児、小学校教諭については幼保接続の観点から主に5歳児、養護教諭については現行の看護師等の取り扱いと同様に年齢要件を設けないこととし、各教諭及び保健師・看護師・准看護師あわせて、配置する保育士の3分の1を超えない範囲内に限る事とするとなっています。
限定的ではありますが、保育所にとって効果的なものに繋がると考えられいるとともに、
事業者にとっては採用及び人員配置選択肢を増やす事に繋がるということです。

三つ目の項目は、現在では保育園は11時間開所で8時間労働としている事が多い事などにより、多くの保育士資格所有者が必要となっていますが、例えば、認可の際に最低基準上必要となる保育士数(例えば15名)を上回って必要となる保育士数(例 えば15名に追加する3名)について、保育士資格を有しない一定の者を活用可能とするという方針で弾力化をはかるとの事です。
「保育士資格を有しない一定の者 」については、質の確保しなけらばならないという観点から
①保育士資格を有しないが当該施設等で十分業務経験する者
②子育て支援員研修を了した者
③家庭的保育者など、適切対応が可能な者に限ることするとされています。
その際、これらの者には 保育士資格取得を促していくことするとの事です。
これらの者は、 最低基準で配置されている保育士とともに保育にあたり、また、可能なかぎり、一人を超えた配置に配慮しがら実施することとするとされています。
こうする事で、保育士の確保が困難な状況とされている中、 認可基準として最低を満たしつつ、かつ、一定の要の下、保育士資格を有しない者を活用可能とすることにより、 保育士の勤務シフト等の人事管理を柔軟に行うことが可能になる(その際、日中コアタイムの保育の質確保に最大限配慮することが必要)のが狙いとされています。