保育士試験年二回で保育士不足は解消?

神奈川県の黒岩祐治知事は九日の記者会見で、
待機児童解消に向けて保育士を確保するため、
保育士試験を現在の年一回から二回に増やすよう国に求め、
県独自でも二回目の試験実施を検討すると明らかにしたそうです。

ちなみに神奈川県の保育士求人はこちらになります

黒岩知事は「保育士確保は喫緊の課題。
さらなる取り組みが必要だ」と受験機会を増やす必要性を強調したようです。

保育士資格は国家資格で、
都道府県知事が年に一回以上実施すると児童福祉法で定められています。

問題作成は、難易度に差が出ないように
「全国保育士養成協議会」保育士試験事務センターが各都道府県から委託を受け、
全国一律の日程で実施されているのが現状です。

県の独自の試験を行うとなると、問題作成や現状、
全国一律で行われている日程との兼ね合いなどの検討が必要になります。

六月に政府が閣議決定した成長戦略も、
保育士さんの不足を解消するために、
国家戦略特区(東京圏:東京都・神奈川県の全部または一部、
および千葉県成田市、関西圏:京都府・大阪府・兵庫県の全部または一部、
沖縄県、新潟県新潟市、兵庫県養父市、福岡県福岡市)に指定された都府県で
保育士試験を年二回にする検討を求めています。

ただ、保育士試験を年に二回にすれば保育士不足は解消するという事ではないと思うのは
わたしだけでしょうか?

保育士の資格を持ちながら、
ハローワークで別の職種を希望する人は多いと厚生労働省の報告があります。

同省が平成二十五年に保育士を希望しない約千人にその理由を聞いたところ、
約半数が「(保育の仕事は)賃金が希望と合わない」と回答し、
「責任が重い・事故が不安」も四割に及んだと発表されています。

また、全国福祉保育労働組合が今年三月にまとめた調査でも
同様な理由が挙げられており、
責任の重さに比べて給与が安すぎる、拘束時間が長い、
保護者対応にストレスを感じる、園の保育士の人数に余裕がないので、
一人でも休むとギリギリの体制になり一人ひとりの仕事が増えて体がもたないなど、
多くの問題があるようです。