認可保育園運営への壁

自治体が認可する保育園を企業が運営しようとしても、
多くの市や町が壁を設けているということをご存知でしょうか?

政府が2000年に企業にも認可保育園を運営できるようにしたのに、
社会福祉法人を優遇し、企業の運営を認めていなかったり、
条件を厳しくしていたという事実があり、現在も、そのままになっている市や町も少なくありません。
このことも、保育料の安い認可保育園を希望しても入れない待機児童が
減らない要因の一つになっているという事もできます。

認可保育園は全国に約24,000ヶ所あり、
その約9割を自治体を自治体や社会福祉法人が運営していて、
企業運営の保育園は約2%しかありません。

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認可保育園は年々増え続けていますが、
待機児童の増加に追いついていないのが現状となっています。

2000年に政府は、自治体や社会福祉法人に限っていた運営を企業にも開放したが、
認可の条件などは市町村に任せるという、いつもお決まりな曖昧な方法となっています。

5月に厚生労働省がまとめた、
政令指定都市、中核市、待機児童が50人以上の市町村の計133自治体について、
昨年10月時点での認可保育園の運営を認める条件を元に、ある新聞社が取材した所、
半数以上の70自治体が企業参入に壁を設けていたという事がわかったとの事です。

企業の運営を認めていない主な自治体とその待機児童数(4月1日時点)
沖縄県宜野湾市 211人、東京都日野市 188人、東京都多摩市 116人、
奈良県奈良市 115人、兵庫県宝塚市 103人、福岡県粕屋町 80人、
埼玉県草加市 74人

社会福祉法人を優先して募集し応募がなければ企業も認める主な自治体とその待機児童数
(4月1日時点)
大阪府東大阪市 284人、大阪府豊中市 132人、神奈川県相模原市 93人

自治体の土地を使った保育園の新設を募る場合などで
企業を外している主な自治体とその待機児童数(4月1日時点)
東京都板橋区 515人、広島県広島市 447人、神奈川県藤沢市 258人、
千葉県船橋市 247人、東京都三鷹市 179人

公立保育園の運営を民営化する場合、
企業を除外している主な自治体とその待機児童数(4月1日時点)
東京都大田区 613人、宮城県仙台市 570人、東京都府中市 233人、
大阪府茨木市 104人、兵庫県尼崎市 80人

企業の活用が進んでいる主な自治体とその待機児童数(4月1日時点)
神奈川県横浜市 20人、神奈川県川崎市 62人